「お客さま、社長がお見えになられました」
ちょっと待った!
お客さまに使う敬語として間違っていますよ。
二重敬語にもなっていますね。
でも、相手が社長の奥様だったら、
「社長がお見えになりました」が正解!
身内に対しては敬語を使いますよ。
ややこしいなぁぁ〜〜
「社長がお見えになられました」という敬語の使い方が間違っているのはお分かりですか?
「お見えになられました」は「お見え」と「なられました」の二つの尊敬語が続いているため、二重敬語となってしまっています。
このように、あなたも知らず知らずに使ってしまっている敬語があるかもしれません。
尊敬語、謙譲語、二重敬語、相手によって変わる敬語の使い方まで、ここで確認しておきましょう!
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謙譲語と尊敬語は混同しない
まずは、混同しやすい謙譲語と尊敬語を紹介します。
誤 | 正 |
---|---|
お食事はいただかれましたか。 | →お食事は召し上がりましたか。 |
お名前を申してくださいませ。 | →お名前をおっしゃってくださいませ。 |
参加いたしませんか。 | →参加なさいませんか。 |
ご注意していただきますよう、 | →ご注意いただきますよう、 |
いかがでしょうか。あなたも使ってしまっている敬語はありませんか?
尊敬語は相手を敬う言葉、謙譲語は自分をへりくだって言う言葉です。
「お見えになられました」は二重敬語!
二重敬語とは、尊敬語や謙譲語が二つ以上続けて使ってしまっている状態のことです。
「お見えになられました」
「お見え」と「なられ」がどちらも尊敬語です。
これを正しく言う場合は「お見えになりました」となります。
他にも以下のような使い方が二重敬語です。
誤 | 正 |
---|---|
お客さまがおいでになられました | →お客さまがおいでになりました |
お食事は召し上がられましたか。 | →お食事は召し上がりましたか。 |
ご参加なさいませんか。 | →参加なさいませんか。 |
外部に対して、内部の者には敬語は使わない
お客さまや取引先の業者さんなど、外部の人に対しては内部の者に敬語は使いません。
先ほどの「社長がお見えになりました」のお話をしましたね。
社長は内部の者なので、敬語を使うことは間違い。
もちろん、「社長」などの敬称も使いません。
他にも、以下のような言い方があります。
誤 | 正 |
---|---|
山田部長は今、席におられません。 | →山田は今、席を外しております。 |
社長は出張中でいらっしゃいます。 | →社長の〇〇はあいにく出張中でございます。 |
部長がよろしくとおっしゃってました。 | →部長の〇〇がよろしくと申しておりました。 |
内部の者の身内に対しては敬語を使う
それでは、社長の奥様だったら、どのように言ったら良いのでしょうか?
ん〜悩みますよね。
社長の奥様は「外部の人」であっても、内部の者の身内なので、社長の行動に対して敬語を使います。
内部の者には敬語を使わない習慣がついていると、つい敬語を使うことを忘れてしまいそうですね^^;
誤 | 正 |
---|---|
社長の〇〇は食事に出掛けております。 | →〇〇社長(さん)はお食事に出掛けていらっしゃいます。 |
「社長がお見えになられました」は間違い!(まとめ)
いかがでしたか?
「社長がお見えになられました」は、二重敬語になっているし、内部の者に敬語を使ってしまっていますね。
あなたは正しい敬語を使えていましたか?
間違っていないと思っていることでも、つい知らずに使ってしまっている敬語があるかもしれません。
社長の奥様ならなおのこと、正しい敬語を使って社長に恥をかかさないように気をつけたいですね!
それでは、最後にもう一度まとめておきます。
- 謙譲語と尊敬語を混同しない
- 二重敬語に注意する
- 外部に対して、内部の者には敬語は使わない
- 内部の者の身内に対しては敬語を使う
間違えやすい敬語の使い方を覚えておきましょう!
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